かゆい

時おり、自分の左腕を切り取って食べるイメージが脳にパッと映って、断片的だからどこから食べ始めるとか、何時間で食べ終わるとか、経過はわからず、フィルムの中に違う画が一瞬だけ紛れ込むように、自分の左腕を右手で掴んで生のままかぶりつく画が頭から離れない。試しに左肩から生えてる左腕の手首あたりをかじってみたけど夜にびっしょりかいた汗の味しかしない。イメージと違って赤い血は出ない。あと、腕が肩から生えたままでは肘の裏を自分で齧れないことに気付いてしまった。想像と違う残念なことが起きるとすごく悲しいな。私は眠るとき、全裸なので、目を開けると自分の肌がたくさん見えるのだけど、食べられないのかと思うとがっかりする。私は私の肌が好きだ、手触りや色や弾力が…すごく美味しそうに見える。素っ裸で寝転がると両乳房、へそ周りの丘、内もも、ふくらはぎと一望出来るんだ、知ってた?すごくうまそうだ。私はおいしいものが好きだから見ればわかる。お前の母ちゃんよりおいしい謎のバーモントカレーとか作れるよ。昨日、冷蔵庫にある豆腐3パックの賞味期限がもう切れることに気付いて急いで加熱調理するために仕方なくクックドゥ(普段は死んでも使わない)と肉とネギだけ買って帰って、全裸で麻婆豆腐を作ったのだけど、マズすぎて泣いてしまった。クックドゥは甘えみたいなところあるけど何だかんだ便利だよwってクックドゥマウンティング張ってくる人間がよくいるけど、犬用の菓子とか食ってもうまいと言うだろう。お前に何がわかるんだ、こんな思いをするのなら草や花に生まれたかった