旬の野菜 脳みその風邪

またかよって話ですが、布団から起き上がれなくなって、水を飲んだりトイレに立つこともできなくなって、好きだった音楽を聞くことが耐え難い苦痛になって、連絡を返すのはもちろん億劫で、iPhone7を握る力も出なくなったからベッドサイドに横向きに固定してタイムラインを眺めたりぼんやり死ぬことを考えていた。3日前までのことで。一般的な抑うつの症状の最終段階くらいに来たのでこれはまずいと思い、薬もちょうど切れて通院の日だったので病院へ駆け込んだら、先生は私の顔を一目見て「調子が良くない」の度合いを把握したようだった。今まで精神科ガチャを回してきた中で最も信頼している先生なんだけど、さすがである。1種類のお薬が35mg→75mg/日に増えた。その日は外出できて気分がよかったし、同じ脳カタワの友達に誘われて鍋を食べにいった。きっちり終電に間に合わせて帰宅し(ストラテラがなければ普通に逃していたのでラテラ万歳)、洗顔歯磨きを済ませ床についた。ら、翌日120%の鬱で立ち上がれなくて、真っ白な灰になってしまった。バイト行けないし辛いなぁなんて言ってる自分が今思えば滑稽だ。脳みその風邪なおしてからバイト行けという話なのにね。あのまま友達の家に泊まったり、朝日を浴びて帰宅して、暑いしカレー作ろうとか、役に立つか知らんけど勉強したいこと好きなだけやるとか、どこに行くか決めてないけどバチバチに化粧してみるとか、ギターを持って家を出てみるとか、ゲーセン行くためだけに電車に乗るとか。私が今本当に必要としているのはそういう日々なのに、身体中の力が抜けなくて、どうしても頑張らなきゃ、頑張った自分だけを褒めよう、なんとかしようとしてしまうね。最近はよく、バイト前の朝に、立ち上がるための気合を入れるために腕をスパスパッと切る。AEDみたいに、死にかけたら電気ショックを与えると心臓動くぞみたいな効果を信じていて。なんの根拠も無いですけど。切ると本当に「いてっ!!アッ、いてっ!」となり、背中を冷たい水が流れるように目が醒めて急に動き出せる。浅い傷から血が玉になって出ることにまたビックリして、絆創膏を貼って、前髪を整えたら家を出る。なんでもいいから、25分の電車に間に合うために、今日の自分を褒めてやるために、健常者が働く健常者の社会に腕1本でも食い込むために、駆け込み乗車してやるぞと走る走る走る走る。私はおかしいかもしれない。社会はおかしいかもしれない。リュックにヘルプマーク(赤い札)ついてて満員電車に汗だくで駆け込む人はそこにいるべきでないのかもしれない。もう走りたくないかもしれない。走りたくないかも。楽になりたい。楽になりたいかも。宝くじに当たるのと走り出したらトラックにぶち当たるのとどちらが命中率あるんだろう。光る風を追い越したら 何が待っているのかな〜