ペディキュアのこと

足の爪に3段階のサンドをかけ研磨しコーティングを施したら艶が出て見栄えが良くなった。足の先が光ってるとなんか悪くない気分だ、めったに手の爪もアレしないからか新鮮な光景だ、まったく悪くない。しかし私は爪を研磨することによって見栄え以上の何かを得たかったはず、重要なのは上手にコートを塗れることでも、爪の先にまでケアが行き届いたいい女であることでも、サンダル履きの足にアクセントカラーをさすことでもなく、私は本当に認められたくてしょうがないだけだ。私だけに向けられる愛が欲しい。自分で自分のことは常日頃ほめちぎって生きている、私は自分が大好きだと掘った穴にでもつぶやく、だってそうしないと私の底無しの承認欲求が満たされないから。そして他人は誰も、私だけに愛を注いではくれなくて、私にだけ注がれる愛は、私以外に持ちえないものだ。私は私からの承認を無限に欲する。私だけに向けられる私による私への愛がもっともっと欲しい。無限に認めたい。そこらの男からのちんけな好きや愛してるはあまりにも軽く思えて取るに足らない。命を懸けろよ。命を、人生を懸けているんだこっちは。私と対等に愛し合えますか?覚悟もないザコが散れ。私は私への愛が重すぎてずるずるとすり減っているきっともう長くない命を、私への愛に生き死ななければならない。あとどれだけ私を可愛がって、頭の悪さから爪の先まで認めてあげたら、私は満足するでしょうか。何もかもわからないけど、死ぬまで愛してる、命にかえても(自明)